7人制フットボール

発足の背景

 関東学生連盟では、安全性の確保という観点からリーグ戦のチーム登録時に「プレーヤーが16名以上いること」という制限を設けています。
 仮にこのプレーヤー数の下限制限に抵触した場合、公式戦に参加する機会をその時点で失い、ともすれば加速度的に部の休部、廃部といった状況に追い込まれかねないとも考えられます。
 各チームとも部員確保に苦慮している昨今の現状を踏まえますと、そういった少人数チームにもチームを存続させるための措置の必要性が高まったことから2000年度に独自のルールによる「7人制フットボール」を新設し、同年のリーグ戦から実施しています。
 毎年、数チームが参加して「部員数の減少→活動休止」といった最悪の事態を回避しています。また、いくつかのチームはその後の部員獲得などの努力により11人制への復帰を果たしています。

11人制との主な相違点

 日本で現在適用しているアメリカンフットボールのルールでは11人×11人でゲームが行われることになっていますが、メンバーの少ないチームにもフットボールの本質(戦略性、格闘・球技性)を損なわないようにして7人制を発足させました。日本アメリカンフットボール協会で公認するゲームは現行のルールでなければなりませんが、関東学生連盟は7人制も公認ゲームとして認定しています。
 基本的には現行のルールとの互換性を考慮して可能な限り同じルールとしていますが、次の3点を主な変更点としています。
  • 1チームのメンバーを7人とする。
  • フィールドの大きさを100ヤード(エンドゾーンを含む)×40ヤードとする。センターラインは40ヤードとする。
  • 怪我の多発を考慮して、プレーヤーの安全面への考慮から、腰から下へのブロックを禁止する。

7人制の特別ルール

 以下に列記した変更点に書かれていない部分に関しては、現行のルールと同様とします。
  • フィールドとそれに関する事項

    • ハッシュマークはサイドラインの内側15ヤードとする。
    • 9ヤードマークはサイドラインの内側7ヤードとする。
    • チームエリアは両サイド20ヤードから20ヤードの間40ヤードとする。
    • ゲーム開始、得点後のキックオフはキッキングチームの20ヤードからとする。
    • タッチバック後のプレーは攻撃チームの25ヤードからとする。
    • セイフティ後のキックオフは得点されたチームの20ヤードからとする。
    • フリーキックがレシーブ側のプレーヤーに接触せずにアウト・オブ・バウンズに出た場合、レシーブ側はキック側の制限線の30ヤード前方の地点である自陣30ヤードからのプレーの開始を選択することができる。
  • プレーヤーの人数とそれに関する事項

    • フィールド上の1チームのプレーヤーの数は最大7名とする。
    • フリーキック時にはキッカーの両側に最低2名いなければならない。
    • スクリメージライン上のラインメンは最低4名とする。
    • ラインメン4名のうち、3名以上が50から79の番号をつけていなければならない。
    • フィールドキャプテンはプレー中は1名とし、コイントスの時には3名以下とする。
    • ゲームを管理するフィールド内の審判は最大5名(R、U、HL、LJ、BJ)とする。
  • ゲーム時間

    • 1クオーターは8分正式計時とする。
    • クオータータイムは1分間、ハーフタイムは10分間とする。
    • 必要に応じてウォータータイムアウトを設けることができる。
    • チームタイムアウトは、前後半それぞれ3回とする。
  • ブロッキング

    • ブロッキングはショルダーブロックとオープンハンドブロックしか使用できない。いわゆるヒップブロック、カットオフブロックは不正なブロックの反則でパーソナルファウルの適用を受ける。
    • 腰から下のブロックは不正なブロックとし、これを禁止する。不正なブロックの反則は、パーソナルファウルの適用を受ける。
    • ボールキャリアに対するタックルにもヒップブロック、カットオフブロックを用いてはならない。用いればパーソナルファウルの反則とする。
  • キッキング・ゲーム

    • スクリメージ・キック・フォーメーションの制限
      フィールドゴール、トライ・フォー・ポイントのキックあるいはパントを行う際にスクリメージ・キック・フォーメーションをとる場合は、スクリメージ・ライン上にラインマンは5人以上いなければならず、スナッパーから外側2人目のラインマンは、スナッパーから5ヤード以内に位置しなければならない。違反は不正なフォーメーションの反則となる、
    • フィールドゴールまたはトライ・フォー・ポイントのキックの場合は、守備側は攻撃のラインメンの正面より内側にセットし、かつラインマンにワン・チェックした後でなければ外側からも内側からも、キッカー、ホルダーに対してラッシュしてはならない。違反した場合は、危険な反則という事でパーソナル・ファウルとし15ヤードの罰則とする。
    • スクリメージ・キック・フォーメーションからのいわゆるパント・プレーにおいても同様の制限を設ける。
    • 固定のゴールポストがある場合は、トライ・フォー・ポイントのキック、フィールドゴールを実施する。フィールドゴールの記録はボールオン・プラス17ヤードとする。
  • これに記載のない事項は『当該年度公式規則』および『関東地区運用基準』に基づく。

    フィールド図
    フィールド図
    基本的なフォーメーション
    OFFENSEの基本的なフォーメーション
    ONE-BACK
    OFFENSE ONE-BACK
    OFFSET-I
    OFFENSE OFF SET-I
    NO BACK
    OFFENSE NO BACK
    SHOT-GUN
    OFFENSE SHOT-GUN
    DEFENSE
    4-3
    DEFENSE 4-3
    3-4
    DEFENSE 3-4
    5-2
    DEFENSE 5-2
    KICK OFF

    KICK OFF 1

    KICK OFF 2
    PUNT FG
    SPREAD PUNT
    SPREAD PANT
    TIGHT PUNT
    TIGHT PUNT
    FG

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