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2023年11月8日日大アメフト部に戒告(譴責)と「今季の出場資格の停止」、「1部BIG8へ降格」に
一般社団法人関東学生アメリカンフットボール連盟は本日、オンラインで臨時理事会を開き、部員2人が大麻取締法違反の疑いなどで逮捕された日本大学アメリカンフットボール部を「今季の出場資格の停止」ならびに「1部BIG8へ降格」といたしました。また、日大アメフト部(加盟団体)に対し、戒告(譴責)処分の罰則を科すことを決定いたしました。
来季については、春季オープン戦が始まるまでに日大アメフト部から本件の事実関係と原因究明について、また関係者の責任の所在と処分、再発防止策について報告を求めることといたします。万が一、その報告内容に問題がある場合には、あらためてその後の出場資格に関し何らかの処分をする可能性もございます。

今回の「今季の出場資格の停止」処分に伴い、日大アメフト部が出場する可能性が残されていた12月16日(土)のチャレンジマッチのうち、1部TOP8の8位と同BIG8の1位による試合を中止とします(日大アメフト部は今季の出場資格停止のため順位は付きません)。日大アメフト部は来季、BIG8に降格し、今季のBIG8で1位となったチームがTOP8に自動昇格することになります。TOP8の7位とBIG8の2位によるチャレンジマッチは予定通り行います。

当連盟では一人目の逮捕者が出た直後の今年8月10日の臨時理事会で、日大アメフト部を「当面の間の出場資格の停止」としました。その際に理由として挙げた4項目(※)が現時点でクリアされたと言える状況でないことに鑑み、前述するとおり、今季の出場資格を停止する処分を決定した次第です。
なお、当連盟は引き続き、日大アメフト部が本件についての全容解明や原因究明を行うことに最大限努力し、責任の所在を明確にして、再発防止策を確立すべきであると考えており、来年の春季オープン戦が始まるまでに、日大アメフト部からこれらの点についての報告を求めることとした次第です。
さらに、本日の臨時理事会では、一連の事態に関する罰則適用の調査に当たった規律委員会から報告を受け、日大アメフト部や同部員らに対する罰則規定の適用についても検討しました。規律委員会は同部の指導者らへのヒアリングを基に、「部員に対して罰則を適用することは相当でない。団体(日大アメフト部)に対しては罰則規定に基づき、戒告(譴責)処分を科すことが相当」と答申し、理事会は規律委員会の答申通りの罰則を科すことを決定いたしました。

(※)8月の処分の理由として挙げた4項目
①日大アメフト部側から、逮捕された部員以外の部関係者全員が違法薬物に潔白であると保証できない旨が示されたこと
②逮捕された部員以外の部の関係者に違法薬物を使用した者が存在している疑いが払拭できないこと
③再発防止策の提示ならびにその実施がなされていないこと
④部関係者(指導者、学生を含む)の責任の所在が明らかでないこと

■廣田慶・関東学生アメリカンフットボール連盟理事長のコメント
今回の日本大学アメフト部の「薬物問題」とその一連の対応を、誠に残念に感じています。これまでにも述べてきた通り、スポーツ界に限らず、一般社会においても違法薬物は決して許されるものではなく、今回の事態は当連盟の責任者として甚だ遺憾に思います。
また、日本大学アメフト部が属する同大競技スポーツ部や日本大学本部の組織運営そのものにも多くの問題があったと感じています。本来であれば当連盟が口を挟む部分ではないと思いますが、少なくない数の健全な学生が本件で犠牲になったであろうことを考えると、無視できる問題ではなく、運営面に関しては、他の加盟校も対岸の火事で終わってほしくはありません。
日本大学には全容解明と原因の徹底的な追及、再発防止策の策定と実施に全力を尽くしていただきたいと考えます。そして、日本大学フェニックスが再生し、いつの日かフィールドに戻ってくることを待っています。
当連盟としては、本件の日本大学アメフト部からの報告を元に、主体的に薬物に関する再発防止策の検討や実施、指導者のさらなるレベルアップに努めるべく、尽力してまいります。大学スポーツ、そしてフットボールは、とても素晴らしい「人としての成長の場」だと確信しております。当連盟は今後も学生一人ひとりの人間的な成長を支え、大学スポーツの本質を追求するため、フットボールの魅力を高めていくよう努力を重ねていく所存です。


【別紙資料】
・規律委員会による調査報告書
・関東学生連盟罰則規定(抜粋)